記事(一部抜粋):2020年2月号掲載

社会・文化

林・横浜市長に“叩き売り”疑惑

歴史的建造物の市庁舎を5000万円で……

(前略)
 ゴーンにしろIRにしろ、検察に睨まれるような履歴は、林市長にとって消したい黒歴史に違いないが、目下、彼女の周辺に3つ目の困った話が持ち上がっているという。今年初夏に予定されている横浜市役所の移転に関連し、JR関内駅の目の前の旧市庁舎を二束三文の値段で自分のお友達に売却するのではないかという疑惑だ。
 横浜市役所の中堅職員が説明する。
「新しい市庁舎は、JR桜木町駅の近くで、みなとみらい線の馬車道駅に直結する地下2階、地上32階の超高層ビル。17年8月に工事が始まり、間もなく完成予定で、スケジュール通りに進めば今年6月からは新庁舎で仕事ができるようになるはずです。いま使っている古い行政棟は昭和34年の建築で、床面積が不足して、周辺にある複数のビルに市役所機能を分散させていたため不便だったのです」
 話がここでとどまるのなら、特に問題はなかったはずだ。
「しかし……」と中堅職員が声をひそめる。
「我々職員が驚いたのは、新市庁舎のプランではなく、いま使っている現庁舎を含めた再開発計画のほうでした。ちょうど1年前、行政棟を中心とするほぼ正方形のワンブロック、1万6500㎡の再開発についての公募がおこなわれました。少なくとも50年間、関内駅の目の前、横浜スタジアムの真横という最高の一等地を貸し出すという条件のもと、応募してきた民間業者から事業の企画提案を受けて内容を評価し、受託者を決定するというやり方です。この公募には3つの事業体が応募し、審査委員会による審査の結果、三井不動産や鹿島建設、竹中工務店、DeNAなど8社が加盟する事業体が選ばれました。高さ160mのタワーを建設し、グローバル企業や大学を誘致するという触れ込みで、工事期間を含めて78年間、この事業体に土地を貸すという話になりました」
 情報が公開されたのは昨年9月だが、中堅職員が違和感を感じたのは、事業体を構成する企業のなかに星野リゾートが100%出資する子会社が名を連ねていたことだ。
「というのも、星野リゾートの星野佳路社長の奥さんは星野朝子さんという方で、いまは日産自動車の執行役副社長。かつてゴーン氏が直々に口説いて日産にリクルートした人物です。林市長より一回りほど若いですが、お互いによく知っている関係。しかも、採用されたプランによれば、星野リゾートの子会社は、新たに建設するビルでホテル経営をやるわけではなく、すでに建っている築60年の行政棟をリノベーションして、レトロなホテルを経営するという計画で、ほとんどお金をかけずに最高の立地でホテルを経営する権利を手に入れたという印象でした」
 ちなみに今回の公募は、勝者となった事業体以外に入札してきた2つの事業体があったが、企業名は非公表で、その事業体が出した提案の中身も公表されていない。従って、審査委員会がなぜ、星野リゾートを含む事業体を選んだのかという議論の過程も、全く明らかにされていない。
 さらに市役所に大きな衝撃が走ったのは、昨年12月。横浜市の財産評価審議会が、このブロックに現在建っている5つの建物、行政棟、市会1号棟、2号棟など延べ床面積3万㎡の建物の評価額を、7667万5000円だと林市長に答申したことだ。
「これらの建物は、今後、横浜市が三井不動産を中心とする事業者と借地権契約をすると同時に売り払われるわけです。しかし、いくら古いとはいえ、関内駅の目の前のビル5棟を合わせて7600万円というのはありえない数字ではないでしょうか。さらに付け加えれば、延べ床面積3万㎡のうちの2万㎡は星野リゾートが手に入れる行政棟です。ほかの建物は壊すにせよ、行政棟はリノベーションして使用する計画ですから、星野リゾートは、ホテル経営の土台となる建物を7600万円の3分の2の値段、およそ5000万円で78年間、借りることができるわけです。しかもこの建物は、文化勲章を授章した村野藤吾という超一流の建築家が建てた歴史的な建造物。さらに東日本大震災以降、何十億円もかけて耐震補強工事をしている。その価値も含めて考えると、ゼロが2つ足りないと言っても過言ではないでしょう」(同)
 サラリーマンでもローンを組めば買えそうな価格の根拠となったのは、答申の2週間前に出された2つの不動産鑑定会社の報告書だった。
(後略)

 

※バックナンバーは1冊1,100円(税別)にてご注文承ります。 本サイトの他、オンライン書店Fujisan.co.jpからもご注文いただけます。
記事検索

【記事一覧へ】

ベルダ編集者ブログ

編集者ブログ 最新3件

富士見&花見ツーリング

by 2020/04/05

2020年の初ツーリング

by 2020/01/13

2020年山始めは伊豆ヶ岳から子ノ権現へ

by 2020/01/05

>>Read more