記事(一部抜粋):2018年8月号掲載

経 済

謎の再建屋「オーロラグループ」

【情報源】

(前略)
 夏真っ盛りのなか、かつての“バブルの象徴”が亡霊の如く甦ってきた。舞台は駿河湾に浮かぶ「淡島」にそびえ立つ大理石張りの外壁でオールスイートルーム、クルーザーの送迎と贅の限りを尽くした会員制高級リゾートホテル「淡島ホテル」。バブル期の1991年に完成、政財界人や当時のシラク仏大統領も宿泊したこの豪華ホテルが経営危機によって再び表舞台に現れ、その救世主として新興グループが名乗り出たことで注目を集めている。
 淡島ホテルのオーナーは故・長田庄一氏。長田氏といえば、一代で東京相和銀行(現東京スター銀行)を第2地銀のトップバンクに育て上げるとともに、淡島ホテルのほか富士エースゴルフ倶楽部、淡島マリンパーク、長泉ガーデン、東京アソシエイツなどのファミリー企業群を形成、「長田帝国」を築き上げた立志伝中の人物である。大蔵省(現財務省)にも深く食い込み、89年には相互銀行の普通銀行転換を主導。池田勇人元首相から始まる自民党の大物政治家との蜜月ぶりはつとに知られ、まさに“政商”そのものだった。
 ところが、消費者金融や不動産への杜撰な融資、ファミリー企業への過剰融資で銀行を私物化した結果、東京相和銀行は2001年に経営破綻。その後、長田氏は10年2月に死去したが、政治力が働いたのか、ファミリー企業は銀行破綻後も延命が続いてきた。
 ところが、ここにきて淡島ホテルや長泉ガーデンなどの経営が急速に悪化、「120億円の負債を抱えた淡島ホテルは約80億円の債務超過に陥り、運用型会員権の購入者への配当もストップ、元金の返還にも応じないため相次いで訴訟を起こされている」(金融関係者)という。所有不動産は差し押えや競売にかけられ、食材などの仕入業者に対しても支払いの遅延が発生、窮地に追い込まれていた。
 そうしたなか、瀕死の淡島ホテルを子会社化、長泉ガーデンの買収も視野に入れているのが、名古屋に本拠を構えるオーロラグループ。オーナーの竹原虎太郎氏は“再建屋”と称して不振企業のM&Aを進め、金融・保証会社を相次いで買収。最近は関連会社のグッドリゾートでリゾート事業の買収に傾倒している。グッドリゾートは会員数約5000といわれる会員制リゾートクラブ「ロイヤルリゾート」を運営、「ロイヤルリゾート那須高原」や「シーサイドホテル九十九里」「隠れ家 京都」など全国で約40の施設を保有または契約、事業を急拡大している。
 一方で、買収した上毛ローン上毛興信や信用保証センター、フィットネスジム運営のグリーンは経営破綻。さらに、竹原氏は16年9月に経営するホテルの従業員とのトラブルから監禁・傷害容疑で福岡県警に逮捕(その後、不起訴)された過去があり、「役員にはリゾート会員権ビジネスで破綻した企業の関係者が名を連ねているらしい」(ホテル業界関係者)などコンプラリスクも見逃せない。
(後略)

 

※バックナンバーは1冊1,100円(税別)にてご注文承ります。 本サイトの他、オンライン書店Fujisan.co.jpからもご注文いただけます。
記事検索

【記事一覧へ】

ベルダ編集者ブログ

編集者ブログ 最新3件

宮ケ瀬ダム・タンデムツーリング

by kh 2019/04/08

2018年の山始めは金時山

by kh 2019/01/06

2018年大空出版の忘年会

by kh 2018/12/28

>>Read more