記事(一部抜粋):2017年3月号掲載

社会・文化

捜査費もらい街宣活動 右翼に流れていた公金

【ズームイン】

「北方領土から出ていけえ!」と大音量で叫びながら大使館に近づこうとする右翼と、相対する警察の機動隊。両者が激しく揉み合う光景をテレビのニュースなどで見たことのある人は少なくないだろう。右翼と警察はいわば宿敵同士だと一般には思われがちだが、「実は反共という点で警察と右翼は同質性があり、互いに共感し合っている部分もある」(警察関係者)という。そのあたりの機微は一般人には分かりづらいのだが、「実は警察から協力金をもらって、それを右翼活動に使っている」と自ら暴露してしまった右翼団体主宰者がいる。
 かつて広域暴力団に属し、現在は都内にある右翼団体の会長として活動を続ける河村敏也(仮名)。警視庁の捜査員から定期的に“接待”を受け、何と年間100万円以上の捜査費を受領してきたことを認める「上申書」を、最近、小池百合子・東京都知事や、東京都公安員会などに送りつけたという。
《長年に渡り「都の税金」を運動資金に右翼活動を展開しています……警視庁本部会計課及び各警察署の会計係に領収書が保管されていますので確認すれば明白です……》
 本当に協力金をもらっているのか。河村本人に取材すると、「ええ、そうです」とあっさり認め、こう続ける。
「相手は警視庁本部だったり、所轄だったり、いろいろです。捜査員は、私と会って協力金を渡すことを上司に事前に報告し、承諾をえたうえで連絡してくる。高級焼き肉屋店などで接待を受けながらひとしきり話をすると、現金の入った封筒をくれます。私は領収書に自分の名前と相手の個人名を書いて渡すのです」
 要するに「情報」を教える見返りに「謝礼」を得ているわけだ。
 ここで素朴な疑問が湧く。警察が捜査情報を得るために協力者に謝礼金を支払うことに問題はないとしても、「反社会的勢力」に公金を支出するのははたして適切なのか……。
(後略)


 

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