記事(一部抜粋):2017年2月号掲載

社会・文化

復興事業とリニアは犯罪の温床

【情報源】

(前略)
そうしたなか、上場倒産の候補として注目を集めているのが、東証2部上場の産業機械メーカーの郷鉄工所。同社は業績低迷から太陽光発電ビジネスに参入するも奏功せず、16年3月期に債務超過へ転落、上場廃止の猶予期間入りを余儀なくされている。その後も監査法人の退任や業績の下方修正が続き、資本増強交渉の難航によって個人や零細企業からの資金調達に奔走するなど文字通り自転車操業に陥っている。「猶予期間である今年3月末までの債務超過解消は絶望的」(取引銀行幹部)とみられ、上場廃止どころか、倒産も視野に入ってきた。
 実はこの郷鉄工所、不透明な資金の流れや不可解な人物の介入によって、事件関係者の間では隠れた“有名銘柄”として注目されている。同社には新興上場デベロッパーの粉飾決算を指南した名うての経営コンサルタントや乗っ取り屋、ブローカーなどが関与、「手形の乱発によって頻繁に手形が出回っている」(市中金融業者)らしい。少し前には株価も乱高下をみせている。すでに警視庁組織犯罪対策部が情報収集に入ったとの情報もあり、今後、反社会的勢力の介入や背任などで事件化の可能性もあるようだ。
 事件化といえば、東日本大震災の復興事業やリニア中央新幹線という巨大プロジェクトの利権に絡む疑惑が浮上している。
 まずは、復興予算の除染事業の発注をめぐる大手ゼネコンA社役員らの背任疑惑。ただ、登場人物はいかにも筋が悪い。A社から受注しているB社など複数の下請けには広域暴力団関係者が役員に名を連ね、大物整理屋の愛人だった人物が経営する金融業者の介在も取り沙汰されている。この件はすでに東京地検特捜部が着手していたが、昨年12月にキーマンが急死したことから、事件化に暗雲が漂ってきた。それにしても血税が投入されている除染事業には政治家はもちろん、怪しげなカネの流れやアングラ勢力の暗躍が目立つ。
 名古屋地検特捜部では、リニア中央新幹線関連施設の建設予定地を舞台にした市議会議員らとゼネコンとの贈収賄事件が噂されている。ただし、こちらも立件まで辿り着くかどうかは不透明だという。リニア事業では巨額の利権をめぐって政治家や建設・デベロッパーとともに、地上げや残土処理などに絡んでアングラが跋扈、犯罪の温床になっており、ゆくゆくは様々な形で事件化することになるだろう。
(後略)

 

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