記事(一部抜粋):2015年5月号掲載

社会・文化

民族系金融機関に特別背任疑惑

【情報源】

 某民族系金融機関で前理事長と現理事長による特別背任疑惑が浮上している。2011年から13年にかけて民族系の土木関連G社へ約10億円を融資、その大半が不良債権化しているというもので、預金量1000億円にも満たない中小金融機関だけに、事実であれば明らかに常軌を逸した情実融資である。
 実は前理事長には警視庁に摘発された過去があるが、その前理事長の解任後も現理事長の下でG社への迂回融資が実行されているという。さらに、焦げ付いた融資の回収に焦るこの金融機関の足元を見て不動産ブローカーも暗躍している。この件については「すでに財務局に顛末書が提出されている」(金融関係者)ようだが、捜査当局が関心を示しており、今後大型経済事件へ発展する可能性もある。
 民族系金融機関は過剰融資によってバブル崩壊後に破綻や救済合併が相次ぎ、多額の公的資金が投入された経緯があるが、いまだにこうした乱脈経営が続いているのだろうか。一方で民族系のパチンコや不動産、貸金業者など主力融資先の先細りは深刻で、地方経済の疲弊も相まって、今後は民族系金融機関のさらなる淘汰も予想される。
(後略)

 

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