再生可能エネルギーの中核を担う「太陽光発電ビジネス」が参入バブルの様相をみせ、それに乗じて甘い汁を吸い尽くそうと魑魅魍魎が群がっているが、一部では事件化への動きも出てきた。
太陽光発電システムで急成長しているJASDAQ上場A社は、詐欺容疑で大阪府警に摘発された太陽光システム販売のエステート24ホールディングスとの癒着やオーナーの広域暴力団との親密ぶりが噂され、ソフト開発のB社(マザーズ上場)は太陽光発電事業に参入したもののトラブルが頻発、さらに反社会的勢力が経営権を掌握しつつあるという。
JASDAQ上場のC社では、メガソーラー絡みの株価操作疑惑が浮上している。同社はOAサプライ商品を手がけていたが、太陽光ビジネスに進出、大規模なメガソーラー建設計画を打ち出した。その後、投資会社D社がTOB(株式公開買い付け)で経営権を取得、用地買収のために融資を受けるが、そのあたりから株価が不自然な動きを見せ始める。関係者によると、融資の条件としてC社の株価の下限が設定されていたことから、意図的な株価の吊り上げを繰り返したという。すでに証券取引等監視委員会が調査に入っているが、実はD社の社長はかつて新興デベロッパーのオーナーとして名を馳せ、アングラ勢力との関わりも取り沙汰されたいわくつきの人物である。
このほか、大手の家電量販店やネット通販と太陽光発電システム販売の独占契約を結んでいる大阪のE社にはエステート24の残党が入り込み、台湾の太陽光発電メーカーと提携した太陽光パネルのファブレスメーカーは全国に複数の太陽光の関連会社を設立、怪しい動きをみせている。
(後略)