記事(一部抜粋):2013年2月号掲載

経 済

「新銀行東京」再び赤字転落も

【情報源】

(前略)外食業界では、アドバンテッジパートナーズが傘下のレックス・ホールディングスを居酒屋大手のコロワイドに売却、ユニゾン・キャピタルが回転寿司のあきんどスシローを英系投資ファンドのペルミラへ売却するなどここにきてファンド絡みの動きが目立つ。背景には、リーマン・ショック前の投資ファンドによるM&Aが出口戦略の時期を迎えている事情がある。そして次の大物が、アドバンテッジ社の出資から五年が経過した大手喫茶店チェーンのコメダ。同社については200億円を超えるとされる売却額が外食事業会社にとっては高額であることからファンドへの再転売もあるとみられていたが、「大手投資ファンドのMBKパートナーズが破格の400億円での買収することがほぼ固まった」(大手証券幹部)という。MBKパートナーズは日中韓に拠点を持ち、タサキ(旧田崎真珠)やユニバーサルスタジオジャパンなどに出資、いま注目の投資ファンドである。
 史上最多の得票数で誕生した猪瀬直樹東京都知事だが、早くも石原慎太郎前知事の負の遺産である新銀行東京という火種が燻りはじめている。猪瀬知事は黒字転換した同行の存続を掲げているが、2013年3月期に再び赤字転落の危機に立たされているのだ。その要因が、昨年11月号本欄で取り上げた大がかりな粉飾決算が発覚した大手ジーンズメーカーのエドウィン。スポンサーとして伊藤忠商事や豊田通商、三菱商事—ワールド連合が名乗りを上げているが、再建策の策定は暗礁に乗り上げている。(後略)

 

※バックナンバーは1冊1,100円(税別)にてご注文承ります。 本サイトの他、オンライン書店Fujisan.co.jpからもご注文いただけます。
記事検索

【記事一覧へ】