(前略)
A 米国のキモ入りで原発を推進したのが読売の正力松太郎だと言われている。だから「原発の父」とも呼ばれていた。この正力の原発推進を議員立法でサポートしたのが中曽根康弘だ。
C 正力の後釜が渡辺恒雄で、中曽根の後釜が与謝野馨ということ?
A その通り。だから福島原発事故で東電に関するスクープが多いのが読売。与謝野に関しては事故後も「原発はなくなりっこない」と高を括っているってわけ。
C 与謝野は中曽根のツテで日本原子力発電に就職したんだから、原発批判なんてできるわけがない。
B 自民党時代の原発推進のツケを、現政権が負わされていると?
A そういうことになる。以前から福島第一原発の原子炉は危険視されていた。米国のGE(ゼネラル・エレクトリック)から押し付けられたものだ。この冷却装置が今回、津波どころか地震で壊れてしまった。冷却装置が壊れなければ、今回のようなメルトダウンは起こらなかったはず。
B 海外の金融機関はその危険性がわかっていたから、原発関連の再保険を受けつけなかったようだ。
C 海外どころか、国内の保険会社も昨年八月から福島の原発六基を含む、電力設備の保険更新には応じていない。
B 日本の金融機関も危険性を察知していたということ?
C おそらく。だから保険の掛け金を引き上げた。東電は「掛け金が高いので更新しなかった」と言っているようだ。
A そのことを取り上げたのは仏最大の通信会社AFPだけ。日本のメディアは黙殺した。
(中略)
C 大きな余震が起こらない限り、原発自体は沈静化すると思う。
B なぜ、そう断言できるの?
C 東電、保安院、日本政府は、日本国民には原発事故の状況の詳細を伝えていないが、米国政府と支配階級層(エスタブリッシュメント)にだけは逐一、報告していたようだ。だから、彼らの行動を見ていれば、今後の状況は読める。
B 仏のサルコジに続いて、4月17日には米国務長官のヒラリー・クリントンが訪日して、菅首相と松本外相と会談したね。
C 国外退去していた要人が戻り始めているということは、山を越えたということなのだろう。
A ヒラリーは天皇・皇后両陛下にも、元大統領夫人名目で会ったらしい。日本の本当の元首は天皇陛下であると認識している証だ。
B 天皇・皇后両陛下だけど、3月30日の武道館を皮切りに、埼玉県加須市、被災地の千葉県旭市の避難所まで、ご巡幸されたね。
C 4月に入ってからは、皇太子ご夫妻や秋篠宮ご夫妻も避難所を回られている。GW前後からは天皇陛下が、東北地方の被災地を回られる予定だ。明らかに、福島原発が終息に向かっている証拠だ。
A ただ、原発事故のレベルをチェルノブイリと同じレベル7に引き上げたということは、処置に時間を掛けるという意味でもある。だから、すぐに石棺も水棺もせずに放射能を出し続ける状況が続く。
B チェルノブイリみたいにコンクリートと鉛とタングステン・シートで、石棺にしてしまえばいいのに。そのノウハウがないのか?
A ないどころか、最新の設備を持っている。原子炉を冷却する際、海水を放水したポンプ車は、チェルノブイリでも石棺に使ったドイツのプツマイスター製だ。これは原発反対の前福島県知事の佐藤栄佐久と小沢一郎に裏金を渡して両氏を失脚させた水谷建設が提供したものだと噂されている。
C 実際は同じ四日市が本店で水谷建設ともつながりのある中央建設が出したポンプ車。水谷建設も大成建設の下に入って、数十名の社員を福島の現場に送っている。
B 佐藤栄佐久と小沢一郎を嵌めた水谷建設は原発利権にも食い込んでいる会社ということか。
A 「何かあった場合は国が補償する」と国家事業として電力会社に推進させたのが原発。最終的には国が尻拭いする可能性が高い。仏アレバやGEがやってきたのは、事故処理ビジネス参入のため。もう、その段階に移った。(後略)