記事(一部抜粋):2010年9月掲載

経 済

官房機密費という毒まんじゅうを喰らったメディア有名人たち

【証券マン「オフレコ」座談会】

B「政界の暴れん坊」と呼ばれていた元衆議院議員の浜田幸一(ハマコー)が、背任容疑で逮捕されたね。何でも、2億円の借金の担保に差し出していた株券を、無断で売却したんだとか。融資を受けたのは05年6月のこと。
C その銘柄は、東証マザーズ上場のIT企業「アドバンスト・メディア」。ハマコーは名義書換を理由に引き出して、06年3月から4月に800株全株を売却したらしい。ただ、不可解なのは、アドバンスト社が05年12月13日に関東財務局に提出した半期報告書によると、ハマコーは05年9月時点で1309株を保有し、トヨタ自動車や富士通などに次ぐ、第9位の大株主に名を連ねていたってこと。
B 実際に名義書換はおこなわれたってことだね。
C そう。名義書換なんて、2週間くらいあれば完了する。2億円を融資した千葉県の産廃会社の三井商事は、預り証と引き換えに株券を引き渡した際、「年末までに株券を戻すこと」を条件に付けたという。それ自体が長すぎる。それに告発したのが、今年の2月になってからというのもおかしな話。
A アドバンスト社の大株主になった話は、テレビ朝日が大々的に取り上げていたという記憶がある。それで株価が一時、急騰した。それにしてもハマコーと三井という名前は、何か縁でもあるんだろうか?
C 三井埠頭の手形乱発事件のことを言いたいんだと思うけど、ハマコーはこの手形の裏書きなどで10億円の損を抱えたと噂されている。
B 三井埠頭は名前の通り、三井系だよね。
A 昔はね。ただ、この件で会社更生法を申請した後、三井系の太平洋セメントが支援して傘下に収めたところをみると、事件当時も関係が深かったんだと思う。
C 当時、ハマコーの秘書が手形の割引に街金を飛び回っていたのが話題になっていた。名古屋のマル暴系の街金Mにもやってきて、その手形のコピーが業者の間に出回った。
A そのMの代表って、指が何本か無かったはず。別に関係ない話だけど。
A それにしてもテレ朝は、ハマコーがアドバンス社の大株主になったことを大々的に取り上げただけでなく、『TVタックル』でハマコーを重用して虚像をつくり上げる役目を果たした。
C 官房機密費で脳がやられちゃったんじゃないだろうか。
B 細川政権以降、朝日は官房機密費を受け取っていないと言われているよ。
C それ以前はもらっていたってこと。ジャーナリストの上杉隆によると、『TVタックル』の出演者の多くが官房機密費に汚染されていたようだ。真偽は定かでないけど、ビートたけしに三宅久之、宮崎哲弥、それにハマコー。
B《「家を建てたから」と言って官房機密費から3000万円を無心した元政治家の評論家》ってハマコーのことだよね?
A ハマコーしかいないと思う。ともかく、野党批判さえすれば、盆暮に500万円ずつカネがもらえたり、家を建てたら税金のかからないカネが3000万円ももらえるなんて、評論家も3日やったら辞められないってわけだ。こいつら鳩山由紀夫や小沢一郎のことをボロクソに批判していたけど、鳩山は自分のとこのカネ、小沢は企業からのカネ。それに対して、こいつらは血税で、もちろん無申告。どちらが悪質かは言うまでもない。
C 昔、官房長官にリストを渡されて、この連中におカネを配った秘書連中が、テレビで小沢のカネの問題でエラそうに言っている評論家にブチ切れて、上杉に情報を入れてきたらしい。その数は120人だとか。
(中略)
B 元首相・森嘉朗の長男・森祐喜が、酒気帯びで逮捕されたね。
A 県議の立場で、朝一〇時に酒気帯びで、コンビニに突っ込むなんて常識では考えられない。この森祐喜も、前号で話題となったパチンコ業界との関係が深いことで知られている。
B 前号では麻薬取締法違反で逮捕された押尾学のタニマチが、パチンコ機の販売会社「フィールズ」の会長であることを取り上げたんだったね。
C 千代大海や清原和博、それに星野仙一のタニマチでもあるはず。
A 押尾はエイベックスの所属だったけど、森祐喜は巨乳タレントを売りにしていたイエローキャブの元親会社「東京スタッフ」の元専務取締役。この東京スタッフは石川県のパチンコ・ホール「東洋コンツェルン」の子会社だった。要は森のタニマチが東洋コンツェルンだったということ。(後略)

 

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