記事(一部抜粋):2004年2月掲載

政 治

「ぬるま湯政局」に安住する小泉 

学会・公明党に支えられ、民主党も分裂含み

「今の自民党、民主党がこのまま二大政党になるとは思っていない。まだそれへのプロセスだ」
 民主党代表代行の小沢一郎は1月中旬のテレビ出演でこう語った。
 戦闘の可能性のあるイラクへ自衛隊を送り込み、憲法改正へ向け自民、民主の足並みが揃い始めた日本は、外交路線や安全保障をめぐり大きな政治的転換点を迎えつつある。小沢の発言は、代表が菅直人のままでは民主党政権は絶望という戦略的匂いが強いが、二大政党へ向けて理念・政策の再整理が必要という点では正しい。ところがいまの日本政界は理念構築どころか、権力への思惑だけで蠢く悲劇的状況が続いている。首相の小泉純一郎は公明党に支えられ、ぬるま湯政局に安住している。
「自民党も創価学会、公明党なしでは成り立たず、小泉はもはやこちらの番頭格となった」「検事も警察も、動きはすべて手に取るようにわかる。国税も押さえた」「天の時、ついに来たれり、創価国」
 昨年暮れに開かれた創価学会の最高幹部会で名誉会長の池田大作が発言したという文書が年明けの永田町で回覧されている。真偽は分からない。だが、本当だとしても、今の政界の実情からいえば誰も不思議には思わない。政治的存在感を増して元気なのは、小泉政権にしっかり食い込んだ公明党・創価学会だけだ。(後略)

 

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