記事(一部抜粋):2004年1月掲載

経 済

「金融ビッグバン」総仕上げへ

証券取引法65条の撤廃を目論む金融庁幹部

《筆者たちはリーダーを失った。それ以来、政策立案が政治主導で行われる。民主国家として正常な姿になるにつれ、ビッグバンとは実質的に行政官が主導した最後の大仕事だったのではないかと感じている。その後の筆者の行政官としての人生は、長野前局長の猿まねを試みているにすぎない》
 ここで「筆者」と言っているのは大森泰人・金融庁総務企画局市場課長。証券市場のお目付役を務めるこの高級官僚が、週刊誌『金融財政事情』(12月1日号)に発表した論文が話題を呼んでいる。また「長野前局長」とあるのは、1998年4月の大蔵省の「過剰接待」処分で志し半ばで退官した長野厖士・元証券局長のこと。ちなみに『金融財政事情』は財務省所管の公益法人(役員に旧大蔵事務次官クラスがゾロゾロいる)が発行している。この半ば公的な媒体に掲載されたということも波紋を呼んでいる一因だ。(後略)

 

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