記事(一部抜粋):2003年4月掲載

経 済

骨抜きにされた「竹中改革」

【金融ジャーナリスト匿名座談会】

(前略)
A 竹中大臣は威勢良く改革項目をぶちあげたが、ことごとく実現できなかった。最後の砦となるはずだったのが金融庁による特別検査だったが、これまた換骨奪胎らしい。ちらほら聞こえてくるのは「検査は甘いよ」という話ばかりだ。
B たしかに銀行から悲鳴は聞こえてこないね。特別検査が行われているとは思えない静けさだ。世間も特別検査など忘れている。
A 地銀にたいする特別検査が見送られたこともあまり話題になっていない。
C それって重要なポイントなのにね。なぜなら竹中改革では銀行ごとの債務者区分を統一するという「横串法」が提唱されていたからだ。これは、特別検査で大口融資先への債務者区分の洗い直しがなければできないものだった。つまり、特別検査が厳しくなく、しかも地銀への実施が先送りされたということは、横串法も先送りになるということを示している。(後略)

 

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