(前略)
C しかし、ゼネコンがそごうに続くようだと大変だ。しかも、その可能性は十分にある。なにしろ、大手企業への民事再生法適用の突破口を自民党は開いたわけだからね。
A そうなると、いよいよ後ろ向き要因による金融再編の再燃ということになる。早速、具体論に移るけど、最近、都銀の多くが都市部の地銀や第二地銀にラブコールを送っているのを知ってるかい?
B 兵庫県のみなと銀行を、さくら銀行が子会社化するといったことを想定しての質問だね。
C 知らなかったな、それは。要するに首都圏であれば、東日本、八千代クラスに都銀が接近しているということ?
A その通り。関西では、大和銀行が第二地銀との関係を強化したり、破綻した幸福、東京相和を外資が買収したりしている中での動きだ。この先、銀行はリテイルビジネスが主軸となるが、都銀のリテイルバンキングは、しょせん小金持ち商売の域を出ない。土着的なリテイルバンキングをやっているのは地域銀行た。そこに都銀が目をつけだしたということだ。(中略)
B 中小金融機関では、金融庁が実施しはじめた一斉検査によって信組の大再編が必至だ。まあ、再編というよりは、清算で姿を消すといた方が適切かもしれないが。とくに首都圏、関西圏では大きな動きが出てきそうだ。これも都市部の金融地図を変える要因になるA 確かに首都圏は注目だね。今年春、東京の信組協会は、会長、副会長など役員が全員入れ替わって、ちょっと話題になった。あれは、それまでの協会幹部組合に業務停止命令を受けそうなところが少なかったからだと信組関係者が漏らしていた。
B よく危ない信組として話題になるT信組とか、S信組とかね。いずれ重大な局面が訪れるのは避けられない。(後略)