競売物件の仲介斡旋という業種が持て囃されている。「サービサー」なる職種も法案化され、続々と業者が参入に名乗りを上げているという。バブル期に土地本位主義に狂奔した日本が必然的に歩まざるを得なくなった道といえなくもない。
そんな御時世に、ある種の出版物が大いなる人気を博しているという。例えば、そうした一つに「S」という競売物件情報の専門誌がある。その「購読のおすすめ」という書面にはこう書かれてある。
「私どもは、皆さんに競売物件の資料を提供し、入札から落札及び土地家屋の明渡しまでお手伝いを致します。裁判所において競売になる不動産の物件明細と競売に関する資料が掲載されています。物件を購入された方はもちろん、これから競売に参加なさりたい方、又は不動産の物件情報交換にご利用ください。(以下省略)」
この手の出版物は全国でさまざまな業者のものが出ているらしい。S誌の「購読のおすすめ」にもあるように、各地の競売物件を事細かに記し、購読者に定期的に情報を提供している。