記事(一部抜粋):1999年7月掲載

社会・文化

「ニチメン」巨額損失事件の舞台裏

 不況のせいか、この数年、突然失踪する企業経営者やバブル紳士が増えているという。例えば、イトマン事件の許永中被告が一昨年秋に韓国で姿を消し、昨年5月には旧投資ジョーナルの中江滋樹元代表が忽然と行方をくらました。そしてこの6月には、大手商社の手形乱発事件に関わったある大物仕事師が行方知れずになっている。
 その人の名は「後藤丹後之介」。先ごろ巨額の損失が発覚した大手商社ニチメンの手形乱発事件の「影の首謀者」と言われる人物である。この手形乱発によりニチメンが破った損失は百億円に上がるといわれ、一大事件に発展する様相さえ呈しているのだ。
 後藤丹後之介氏なる一風変わった名前のこの人物は、いったい何物なのか。それを説明する前に、まずは事件を振り返っておこう。

 

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